6月のコラム「自然との対話」 2023年05月31日
みなみ野敬愛保育園の裏には、七国公園の雑木林や七国古道があり、毎日のようにお子さまは緑の中へ飛び込んでいきます。幼児期の保育活動において、自然体験や動植物との関わりを通してたくさんのことを学んでいます。
最近アクティブラーニングという言葉が教育界ではトレンドになり、それを導入することが当然のような時代となりました。実際に、主体的・対話的で深い学びは重要です。自然の中では、学びは“大人”が肩ひじ張って一生懸命に「アクティブラーニング」と叫ばなくても自ら実践しています。
四季折々、時々刻々と自然は変化していきます。そんな自然を目の当たりにしています。まさに、幼児期は子供たちが自然界に対して興味や関心を持つ時期です。自然体験をすることで、子供たちは自然の美しさや驚異に触れることができます。これにより、自然への好奇心や保護意識が育まれ、環境への関心が高まるでしょう。
レンガや石を裏返すと小さな昆虫がいます。また、お山のどこからか鳥のさえずりや何かが動く物音が聞こえてきます。自然体験や動植物との関わりは、子供たちの身体的な発達や感覚の発達に良い影響を与えます。自然の中での活動や触れ合いを通じて、幼児はバランス感覚や運動能力を養い、五感を使った経験を積むことができます。
「どうしてだろう?」「なぜ?」「あった!」「わかった!」「へぇー!」とあらゆる疑問や課題を自然界の中で自ら解明していく様子が見られます。アクティブラーニングは、幼児の学びを促進する効果的な手段です。自然体験や動植物との関わりを通じて、幼児は直接的な経験を通じて学びます。例えば、自然の中で植物や昆虫に触れたり、観察したりすることで、科学的思考や探究心が養われます。また、自然の中での活動は言語やコミュニケーションの発達にも寄与します。
自然体験や動植物との関わりを通じて環境への関心を醸成することは、将来的な環境保護意識の形成につながります。子供たちが自然界の一部としての関係性を学ぶことで、環境の重要性や保護の必要性を理解し、将来的に環境に配慮した行動をとるよう促すことができます。最近ESDやSDGsといった言葉もよく耳にしますが、自然の中での生活はダイレクトに幼児の感性に響き、必然的に自然の大切にする気持ちが育まれていきます。
幼児期の保育活動において自然体験や動植物との関わりを実施することは、幼児の総合的な発達にとっても重要です。それは幼児の総合的な発達や環境への関心、創造性の発揮を促進します。幼児の成長と学びの基盤を築くために、自然との触れ合いを大切にすることが重要なのです。
みなみ野敬愛保育園 園長