7月のコラム『自然の中での素晴らしい育み』 2022年07月25日
短い梅雨、暑い夏と日々変化する日本の豊かな気候の中、保育園では変わらずその子のペース
で感じ取ることのできる豊かな体験を保障しながら保育をしています。園前のエントランスで夏野菜
をプランターで育てたり、水遊びや泥んこ、絵の具遊びなど感触遊びをしたりする中で自分らしさを
発揮しているお子さまの様々な心に触れ、寄り添っています。
駅前のマンション内にある敬愛桃の実保育園は、園庭のない0・1・2歳児の保育園ですが、園の
周辺の公園や緑地で季節折々の自然を沢山感じています。近くにあるクロちゃん池と称した沼地へ
園のビオトープとばかりにお子さま達は「クロちゃんいるかな」「なにかいるかな」と元気な心で足を
運び、変わりゆく様子を楽しんでいます。天候によって形を変え、冬には干上がってなくなってしまう
こともあるクロちゃん池。そこではヤマアカガエルの卵を毎年見ることができます。少し園へ持ち帰り
卵からオタマジャクシ、カエルへと育て、池へ戻すという触れ合いを通して自然を近くで感じています。
今年はカモのつがいが飛来し、クロちゃん池のオタマジャクシが減少。毎年変わる現象は保育園内の楽
しい話題となっています。お子さまと一緒に持続可能な未来のために身近な自然と仲良くなり、
それがお子さまの原風景となるよう過ごしています。
他にもニホントカゲやカタツムリ等小さな可愛い生き物が保育室内に集まり、保育者が愛情をか
けてお世話をしている様子に「(虫かごが)きれいになったね」「よろこんでいるね」と小さなお子さ
またちは興味・関心を持って見ています。虫に触るのはちょっとドキドキするお子さまも保育者やお友
達が触っている様子を見ていると踏み出す心が芽生えていきます。触ってみようと手を伸ばしてそっ
と関わっている姿が見られます。
調理室に「かたつむりのごはんください」とエサとなる野菜をいただき、カタツムリにあげてみると
「たべてるよ」とその様子に目を輝かせています。自分の感覚で受け止める乳幼児期の自然との触
れ合いは、感じて考えて工夫する力の土台を築く大切な体験です。
先日、2歳児クラスで育てていたアゲハの幼虫がさなぎになり、どんな素敵な模様の蝶々に会え
るかと夢描く心で蝶々になるのを楽しみに待っていたところ、なんと出てきたのは蜂。「なぜ、ハチが
でてきたのかしら?」と調べてみるとアゲハに寄生するアゲハヒメバチということがわかりました。保
育者はアゲハになるものと思いながら育てていましたので大変驚いていましたが、お子さま達はヒメ
バチにも夢中でした。思いもよらないところが自然の面白さであり、素晴らしいところ。命の神秘と不
思議を私たち大人も感じる体験となりました。後日、新たに虫かごにアゲハの幼虫2匹と小さなミカ
ンの木を保育室に置き、その中で2匹の幼虫を飼育しています。今度はどんな蝶々が出てくるかと
楽しみです。
生き物に触れる機会は、好奇心、観察力、生命を感じる心などが育まれます。
私達保育者は、一人ひとりの感じ取るペースに合わせて、お子さま達が何をしたいと思っているか、
そのために何を必要としているのかを敏感に感じとり、これからも自己発揮できるように0歳からの
幸せ教育をしてまいります。
敬愛桃の実保育園 園長