9月のコラム「大自然の中」 2022年08月27日
保育園に向かって伸びるアプローチ脇にアジサイがあります。
雨が続くある日、でんでんむしが葉っぱの上に。まさに絵本の世界のようです。
そして、今は周りの葉も夏の勢いのまま茂っています。行事もひと段落し、このコラムを書き始めようと思いたった今朝、カブトムシの入った籠を手に5歳児のお子さまが私のところに来ました。
私も一緒にその籠を見て、どこにどんな仕掛けをして、早朝にお父様と見に行って捕まえたと、感動と喜びと堰を切ったかのような勢いでお話ししました。夏を存分に感じています。
空高く抜ける青空と遠くにひこうき雲が見えます。蝉の鳴き声もますます高まりいよいよ太陽の勢いがましてくるのだろうと感じます。
大人の間では慌ただしい時間が流れていますが、自然は悠々と、そして着実に時を刻んでいることに改めて感謝と喜びを感じます。
七国周辺にはまだ1棟も民家が建っていない平成19年4月にみなみ野敬愛保育園は産声をあげました。隣は広大な敷地の七国公園、裏には雑木林が鑓水方面まで続く七国古道があります。豊かな自然に抱かれた保育園では、季節の移ろいが五感を通して感じることができます。春には桜・梅・桃・李などの花々が鮮やかに咲き誇り、優しい薫りをさわやかな風が運んでくれます。
夏になると青々と茂った園庭の芝生の上で回るスプリンクラーの水を頭からかぶったり、バケツや水鉄砲で水を掛け合ったりと、賑やかな声が響きます。3階にあるホールからは遠くに見えていた入道雲がどんどんと近づいているのが見え、雷鳴が近づいてくる様子を目の当たりにすることもあります。
空高く飛んでいたトンボがいつのまにか手の届く高さを飛んでいることに気づく秋には、木々が色づき金木犀の香りが心地よく感じます。大量のすすきがある七国公園からいつも「すすきの花束」をお子さまからいただきます。
大雪の天気予報で八王子駅前からニュースの中継をしていた2月、キャスターは「わずかな積雪」と言っていましたが、私の保育園では、スキー用の服装をしたお子さまによる雪合戦大会が開催されました。通路の脇にかわいらしい雪だるまが立ち並び、お迎えにいらした保護者や、3回行った雪かきで体力を消耗した職員からも笑顔がこぼれました。
左右から飛び出る枝を体巧みによけながら古道を毎日のように歩みを進めるといつのまにか、動体視力が良くなり体幹も強くなっています。
急な斜面を、両手両足を使って登っている活動を通して腕力脚力がついています。雑木林に隠れている幼虫を見つけて、図鑑をひも解き虫の名前を知り、更にさなぎになるまでのライフサイクルを学びます。
「真っ赤だなぁ♪真っ赤だなぁ♪」と歌いながら「お空がこんなに赤くなったの!」とクレヨンで描きます。「僕が見つけたツララの方が長いよ!」と比較して、定規を使って計って、「クラスで一番長いものを見つけたのは?」と、ランキングをつけています。
忙しい朝・夕の送迎時間帯だからこそ、穏やかなクラッシックを流し気持ちをリラックスできるようにしています。廊下や階段にはピカソやポール・クリーの絵や造形物が飾られ麗しい人間文化を醸し出しています。