11月のコラム「豊かな食の体験 ~なべっこパーティー~」 2016年11月01日

11月コラム「豊かな食の体験 ~なべっこパーティー~」

 街路樹も色づき、秋が深まって参りました。
食欲の秋と言われるように保育園でもこの時期、食事にまつわる行事を沢山行っております。
毎年恒例のなべっこパーティーでは、4歳児クラスと5歳児クラスが、今年は自分達で考えるオリジナル鍋を作ることにしました。事前に栄養士と相談して、どんな鍋がいいかクラスで相談しました。特に年長組は、4月から毎日のお食事を3色の食品群に分ける「たべものれっしゃ」に取り組んできたので、話し合いも白熱しました。
栄養士からは3色の食品群から熱や力になる食べ物(黄色)、血や肉や骨になる食べ物(赤)、身体の調子を整える食べ物(緑)をバランスよくお鍋に入れるとおいしくなってうまみが増すことや、どんな味の鍋があるのかを教えて頂き、みんなで話し合いをしました。

「私は鶏肉がすき」
「僕はカレー味がいい」
「賛成!チーズも入れたい」
「○○くんは何を入れたいの?」
「しいたけは苦手だから入れたくないなー」
「栄養になるから何でもたべなくちゃいけないよ」など

この時期になると、5歳児クラスは一段とクラスのまとまりが出てきます。
自分の考えと相手の考えの違いに気づき、折り合いをつけて話を進めることもできるようになりました。
いよいよ、なべっこパーティーの当日。話し合いで決まった「カレーなべ」を作ることに皆ワクワク。朝から張り切ってエプロン三角巾をつけてクッキングが始まりました。
共通の目的に向かって工夫や協力、役割分担も自分たちでできるようになり、包丁で野菜を切ったり、ちぎったり、材料を混ぜたり、味見もみんなで何度もしました。
熱々のカレーなべにはお好みでチーズを入れて、3歳児、4歳児クラスのお友達と一緒においしくいただきました。

食べる事は、生きることの源であり、豊かな食の体験を重ねることは、生涯にわたって健康で質の高い生活を送る基本「食を営む力」を育成していきます。
今日も保育園では、外遊びから帰ってきたお子さまの「おなかすいたー」の声がロビーに響いています。



多摩境敬愛保育園   野瀬葉子
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