保育のプロによる月刊コラム

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2018年10月25日

11月のコラム「そうぞう」するっておもしろい!

 お子さまは「そうぞう」する素晴らしい力を持っています。そして周りの大人の関わりによってその力はさらに引き出されます。豊かな環境の中で遊んだり、経験値を高めたりする中で物事を知り、自分の世界を広げていき、さらに「そうぞう」力が育まれます。

 お子さまの「やってみたい」という思いや「何だろう?」という好奇心や気づきから生まれる遊びを創造したり、友だちや他者と関わる協同的な遊びをしたりすることで、遊びの広がりや深まりにつながり、自分たちでどんどん遊びを創りだしていきます。自分だけでは想像もできないような面白いアイディアを、友だちと対話的に遊ぶ中で、たくさんの刺激を受けながら「こうだったらおもしろいね」とお互いにイメージを共有しながら創り出していきます。
 
 周りの大人は、お子さまが他者と関わりながら、主体的で対話的で深い学びが得られるような環境を整えていくことと、心揺さぶられるような原体験ができる環境をつくり、「よく気が付いたね」「そのアイディアおもしろい!やってみましょう!」など時に応じた言葉がけをしていくことが大切です。
敬愛高倉保育園では「もものつどい」という表現発表会を毎年開催しています。3歳児ホープ組や4歳児レインボー組はお子さまの大好きな物語の中から一つストーリーを選んでオペレッタや劇あそびをします。みんなその役になりきって、生き生きと表現しています。毎日の遊びの中では、お子さま自らストーリーを考え、役を演じたり、造形表現や身体表現をしたりして、毎日「想像」も「創造」もすることがとても得意です。
 
 保育者はさらにお子さまの想像力を引き出すために、0歳児のクラスから日頃から表現遊びを取り入れた遊びをたくさん行っています。小さいクラスでは「ちょうちょさんにへんしーん!」「おおきなぞうさんにへんしーん」など親しみのあるものになりきって遊ぶ中で想像する力や表現する力が育まれます。2歳児クラスや3歳児クラスのお子さまも「もしもこのペンが電話だったら」「バスに乗って○○へ行ってみよう」などお子さまと一緒に展開を考えながら表現遊びを楽しんでいます。4歳児クラスや5歳児クラスになると「いつ、どこで、だれが、なにをした」のゲームをしたり、「もしも○○だったら・・・」その先のお話をどう進めていくのかを自分で考えたり、友だちとグループごとにショートストーリーを考えて発表したりしています。そのように創造したり表現したりすることを重ねていき、集大成である5歳児コスモス組では、30分近い長編の「おはなしミュージカル」を創り「もものつどい」で発表することが恒例になっています。ストーリーだけではなく、舞台の大道具や踊りの振り付けなどもお子さまが考えオリジナルの舞台が完成します。その舞台は、お子さまならではの素晴らしい世界観が広がり、友だちとイメージを共有しながら心一つに表現し、会場の皆様の心揺さぶる感動が生まれます

 このような経験を通して、感動と好奇心に突き動かされることで「そうぞう」する力の原動力になり、新たな発想と表現が生まれるのだと思います。この力は大人になってからも生かされる生きる力に繋がることでしょう。さあ、今年はどんなストーリーが出来上がるのでしょうか?わくわく期待が高まります。
                                   敬愛高倉保育園 園長 塚本千鶴

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