保育のプロによる月刊コラム

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2017年5月25日

6月 コラム 「自ら育とうとする力を信じて」

 野山は、青葉若葉の美しい季節を迎えました。お子様方の伸び伸びと遊ぶ姿が、きらきら輝く初夏の太陽にまぶしく映ります。

 たんぽぽの綿毛を飛ばしたり、マメ科の植物のさやを出し、草笛にして鳴らしてみたりするのどかな風景が、ここ八王子の郊外でみられます。

 園舎の中に入ると、1歳児のお子様が、3階のホールから自分の保育室に帰るところに出会いました。絨毯が張られた階段を、ゆっくりゆっくり後ろ向きになり「足を出してこんどは手ね!」と、保育者の声掛けと見守りのもと、手と足を使い腹這いになり4足歩行で階段を降りてきました。どのお子様も真剣そのもの、下まで降りると「ふっー!」とため息が漏れ「やったあー!」と言葉には出ないにっこりと愛らしい笑顔、きっと充実感でお子様の心は溢れていたのでしょう。傍らにいた私は思わず拍手を送りました。先に降りた保育者とお子様からも拍手が湧きました。時間をかけ、自ら育とうとする力を信じ保障することは、根気よくお子様と関わらなければできません。時と場合によっては、抱っこしてしまうこともあるでしょう。その時の気分や、体調をみながら、お友達がいるから、挑戦しようとする意欲が出てきます。まさに保育園は、共育ちの場所となっています。

 お部屋にもどったお子様は、自分でパンツを脱ぎ、トイレへ、保育者は、自分でやりたい気持ちを大切に排泄の援助、パンツや、ズボンははきやすいように、並べてあり「みてて!」「できた!」の気持ちを大切に、何でもが楽しく嬉しそう、こうした毎日の繰り返しを重ね快適に生活する中で、個々にあわせた健やかな発達がなされていく1歳児クラスの様子でした。

 

 この度「保育所保育指針」「幼稚園教育要領」「認定こども園教育・保育要領」が改訂になります。平成27年、子ども・子育て支援新制度のもと、幼稚園・保育園・認定こども園どこを選んでも、しっかりとした幼児教育を受けられるようにとの思いで進められています。

そこで、21世紀に求められる幼児教育のキーワードは「学び」であり、子ども主体の遊びや活動を通して自ら学ぶ姿を支えることが求められます。以前幼児期に「何を教えるか」に走った傾向がありましたが、大人が一方的に教え込んだり、与えたりするものではなく、環境を整え主体的に子ども自ら遊びや活動を通して、育てたい資質・能力として「知識・技能の基礎」「思考力・判断力・表現力の基礎」「学びに向かう力・人間性等」相互に絡み合い保育を通して培っていくことが求められています。

 3歳未満のお子様には、人が人として育つ土台として、保護者や保育士等による温かい人間関係が基本となり、安心して未知の世界に興味関心が向けられるような生命の保持と情緒の安定を図ることが大切です。

 これからも、保育園は保護者の方が安心して産み育てやすい環境づくりにまい進して参る所存です。

 

 軒先に、つばめが巣を作り、雛鳥が飛び立つ練習をしているようです。

                         ♪あーした 天気に なーあれ!♪  

 塚本定代

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